★公開日: 2022年6月24日
★最終更新日: 2022年6月24日
- 飲食店のゴキブリ駆除を専門業者に駆除を依頼したい
- でも駆除施工にどのくらいの金額がかかるのか判らない
- 格安業者はどうして依頼を考えなければいけないか、を知りたい
「プロが飲食店に教える完全ゴキブリゼロ(Gゼロ)対策」。
今回は、専門業者への依頼が一体どのくらいのお値段だったら大体、適切なのか、プロの立場からお教えいたします。
世には様々な駆除業者があります。
しかしそれらは値段にも違いがみられます。
では、ゴキブリ駆除の適正な価格とは、つまりゴキブリ駆除の「相場」とは一体どの程度のものなのでしょうか。
また、その相場以下の格安業者を選んでは、何故いけないのでしょうか。
今回はこのあたりを解説していこうかと思います。
この記事のレベル |
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Contents
執筆者紹介と本日のポイント
まずは、いつも通りにご挨拶から。

…とまあ、こんなぼくがこの記事を書いてます。
さて。
最初に今回のお話のポイントを、お伝えいたします。
これらを念頭に置いて、お話をどうぞ読み進めてください。
この記事のポイント |
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それでは、早速ながら本題に入っていくとしましょう。
飲食店のゴキブリ駆除費用は幾らかかるのか

ゴキブリ駆除って一体どのくらいかかるものなのでしょうか。
全く見当がつかなくて、ちょっと不安なんですけど…。
でも1回で2~5万円、というのが一般的なところじゃないかな。


何故ならそういう業者に依頼すると、ゴキブリは一度減るとしても、いなくはならないからだよ。
その場合、すぐにまた同じ状況に戻ってしまうんだ。
飲食店の方。まずは少し、考えてみてください。
あなたのもとに、友人や知り合いなどではなく、あくまで仕事として、どこかのお店に行って料理を作ってほしい、という依頼が届くとします。
依頼によると、その仕事時間は、大体、1時間くらいのものだという。
でも、下準備やその他を考えれば、単に1時間です、では済まないだろう。
それよりなにより、当然ながらプロの料理人が仕事として向かうわけですから、その出張料が発生します。
さあ、あなたはお幾らくらいでそれを受けますか?
数万円。
およそ、そんなところじゃないですか?
なかには、十数万円はかかる、と答えても全くおかしくないでしょうね。
なにせ、プロがわざわざそこに行って仕事をするのです。
当たり前ですが、決して安いものじゃありません。
「ええーっ!?そんなにかかるの?
だって料理するのなんて、たかが1時間でしょ?
もっと安くていんじゃないの?
コスパ、低くない?」
そう言う意見に、あなたはどう思いますか?
これ、ぼくらだって、同じです。

ゴキブリ駆除の相場は、1回数万円程度
さて、これらを踏まえたとして。
一般的に、飲食店のゴキブリ駆除費用はどのくらいかかるものでしょうか。
実はそれは、お店やゴキブリの発生状況、作業条件などによって変わってきます。
それは次のようなものです。
ゴキブリ駆除費用に関わる事柄 |
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駆除業者はこれらの条件をもとに、価格を設定し、提示してきます。
よって、その値段はまちまちであることが多いのですが、ですが「多少の差はあれど、大体このくらいかな」という、一般的な相場というのも、またあります。
それがおよそ1回の駆除作業で数万円、といったところです。
恐らくは、1店舗で1回の駆除施工あたりで2~5万円くらいが一般的な線引となりそうですが、でもそれ以上かかるとしても作業内容次第で、それが高いか妥当なのかは変わってきます。
また逆に、それ以下だから安いとも、その程度だとも、それだけで評価は出来ません。
ただし、時折数千円で請け負うという業者をみかけますが、これは明らかに安すぎます。
ぼくからすれば、それで効果が出るとはちょっと思えません。
何故って当たり前ですが、そんな価格で本当のプロは雇えないからです。
では「本当のプロ」とは、どういうものか。
ぼくもこの業界、長いですからね。よーく知っています。
プロの駆除屋、というのは現場に入ると目つきが変わります。
その感知するレベルが、見るところの鋭さが、腕が、明らかに素人のそれではありません。
彼らはお店に入った瞬間に、どこにどんな問題があるのか、つまりどこにゴキブリがどのくらい潜んでいるのか、「臭い」ですらわかります。
本当かよ、と思うかもしれませんが、これ、本当です。
こういうプロは、技術力が全く違います。
「ゴキブリを止める」とはこういうものか、と感心するレベルです。
数千円で依頼して来た、雇われた外国人や学生アルバイトが社員の指示に従ってよくわかっていない殺虫剤を散布しに来るのとは、仕事の次元が違います。
ただし、当然ですがこういうプロは安くは仕事を受けません。
少なくとも数万円以上の価格差の依頼料は発生するでしょう。
最初にお話しましたが、プロの料理人であるあなたを雇ったらどのくらいかかるか、を考えてみてください。
世の中、プロとは、そういうものじゃないですか?

格安業者に依頼してはいけない?
勿論、格安業者といっても、世には色々です。
ですから一概に全てが皆そうだ、とはとても言えません。
なかには破格な価格で良心的な駆除施工を行う業者さんも、いるかもしれません。
ですが、駆除技術の低い業者さんも少なくはないでしょう。
だってそれは明らかに適正な価格ではないからです。世の中、適正な価格でないものは、適正なサービス、適正な駆除が出来ません。
では、適切な駆除を行わないとどうなるでしょうか。
結論から言えば、ゴキブリが正しく駆除されません。
そのため、すぐにゴキブリの生息がもとに戻ってしまいます。
要するに、いくら安いとしても、お金を払っても効果がない、ということです。
しかも場合によっては、それが繰り返されます。
確かにある程度の殺虫剤を散布すれば、一時的にはゴキブリというのは数自体は減ることでしょう。
ですが、そもそもとしてゴキブリの駆除というのは、基本的に、ゴキブリの巣をピンポイントで狙わないと効果がないのです。
実は、腕のいい駆除と悪い駆除の最大の違いが、ここにあります。
しかし「ただ薬剤をまくだけ」では、それが出来ません。
それは誰にでも、バイトにでも初心者にでも出来ることです。
だから「これをやれ」という指示だけで、それは出来ます。これは安い作業員を雇えば、簡単に出来る話です。
しかし「ただ薬剤をまくだけ」だと、当然ながらゴキブリが数多く生き残ります。
そしてその生き残ったゴキブリがまたすぐに卵を産み、その卵からゴキブリの子が生まれ、それが育ち…と1ヶ月もすれば、また元の状況へと戻ってしまいます。
いや、1ヶ月持つならまだマシなほうです。
場合によっては、あるいは活動が活発化する夏場なら、それ以内にほぼ同様の状況に戻ってしまってもおかしくはありません。
「なんというダメな業者だ!」
こういう状況に対して、もしかしたらそう思うかもしれませんが、しかしぼくに言わせるならそれは残念ながら、間違いです。
それは単に、値段相応なだけです。

駆除作業は1回じゃ終わらない

ぼくはてっきり1回来て終わりかと思ってました。


ゴキブリ駆除は、最低でも数回は必要なんだ。
完全に殲滅することはプロだって不可能だし、いくら駆除しても卵は残ってしまう。
だから定期的な駆除が必要になるんだ。
それともう一点。
ゴキブリ駆除は1回の作業では通常、終わりません。
複数回の作業が基本、必要です。
幾つか理由がありますが、最大の理由は、次の2つ。
「ただ単に殺虫剤を散布すればいいわけではない」のと、「ゴキブリの完全駆除は一回では出来ない」からです。
ゴキブリ駆除は殺虫剤をまくだけではない
これは前に詳しくお話した通りなので、下の記事を読んでみてください。
そこでの結論から言えば、ゴキブリ駆除というのは「調査→駆除→効果判定→再駆除と予防」という一連の作業のワンセットが基本だ、ということです。

丁寧な言い方をしてはいますが、でもこの流れというのは「これ以外にゴキブリ駆除の効果を出す手段は世の中に存在しない」と言っても何ら間違いないものです。
何なら反論は多いに受け付けますので、そうじゃないものを提示してくれ、とすら言いたいくらいのものです。
(ていうか「言います」ので、是非どうぞ)
そのくらいにこれはゴキブリ駆除の基本的な流れですから、この手順に則っていない業者に依頼することは原則的にやめたほうがいいでしょう。
何故なら、そんな業者に頼んでもゴキブリが減ることがないからです。
この道を熟知したぼくが言うのだから、間違いありません。
ということは、最低でもこの手順で4段階の作業が必要になります。
少なくとも「初期診断調査」を最初の現場確認で済ますとしても、残り3回の作業が最低必要です。
また駆除施工「減数処理」が1回だけとは限りません。
次に説明するように、ゴキブリの生息状況次第では複数必要な場合も多いです。
「ウチは安くて、1回の作業で終わりだよ」なんて、ありえないので信じてはいけません。
それはただの「手抜き」です。

ゴキブリの完全駆除は1回では出来ない
それと、もう一つ。
一般的にはほとんど知られていないことですが、ゴキブリの駆除作業というのは、1回の施行で終わることはまずありません。
幾つか理由があります。
ゴキブリ駆除が一回施工で終わらない理由 |
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まず、現実問題としてゴキブリを1回で駆除しきることは不可能です。
どんなに腕のいい業者でも、どんなに効果のある薬剤でも、1回だけの駆除作業で0匹にさせることは、ほぼといっていいくらいに90%以上、不可能です。
その理由の一つとして、飲食店の厨房内というのはゴキブリが生き残るには最適で、隠れる場所が山ほどあるものです。
例えば、コールドテーブルの奥のモーターブ周辺。その液晶内や電源ユニット内。
冷蔵庫の裏側。
配電盤のケーブルの奥。
シンクの裏側や、内側。
様々な機器の内部。
こんなところまで殺虫剤を届かせてしまうと、機械類は故障してしまいます。
だから業者はそこまで薬剤を散布したくても、出来ません。
それに殺虫剤だって致死量というものがあるので、そこに至らなければゴキブリは生き残ります。
しかも場合によってはその薬剤への耐性すら付けてしまうことも多いのです。
こんな裏話を教えましょう。
薬剤名は出しませんが、ぼくの知っている「ある殺虫剤」があります。
これは非常に効果が高く、ゴキブリが大量に発生している店舗でも、かなり効果を出すことが出来るものです。
ものすごい量のゴキブリが出ているお店でも、そこそこの技術者だったらそれを使えば、一発、とはいきませんが数発でガッツリといなくさせるような、そんな殺虫剤です。
だから「とっておき」として手段を残しておくのです。
「いやそれ普通に使えばいいじゃん」
そう思うじゃないですか。
でも、「生き残り」がいると、それが殺虫剤への「抵抗性」を持ってしまうのです。
するとどうなるか。
抵抗性をもったゴキブリが増えてしまい、効かなくなってしまうのです。
するともう、残る手段がなくなってしまうのです。
(完全になくなるわけではないのですが)
それと。
余り一般的には知られていませんが、ゴキブリはじめ、虫の卵というのは殺虫剤がほとんど効きません。
虫の卵というのはよく出来たもので、多くの外敵や過酷な環境から守る硬いガードのようなものなのです。
これは殺虫剤に対しても同様です。
ですから、ゴキブリの卵も同じで、殺虫剤に触れたからといってその卵からゴキブリの子が生まれなくなる、なんてことはありません。
しかも多くの一般的な殺虫剤というのは、その安全性の点などから、即時的にしか効果が持たないようになっています。
そのため卵に触れた殺虫剤も、すぐに効果を失います。
そのため、もし仮にその駆除作業でゴキブリが殲滅したとしても、残った卵から再びゴキブリは生まれます。
そしてしばらくすれば、再びゴキブリの巣がそこに出来ることになります。先の話と同じです。

まとめ
今回はゴキブリ駆除に対する費用について、どのくらいが適正なのか、また格安業者は何が問題なのか、についてお話させていただきました。
この記事のポイント |
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さて、今回話したような「ダメな業者」かどうかを見抜くには、いくつかのポイントがあります。
それはどのようなものでしょうか。
次回、詳しくお話したいと思います。
それでは。