★公開日: 2022年6月5日
★最終更新日: 2022年6月5日

こんな方のお悩みを解決します
  • 店内のゴキブリを確実にゼロにしたい
  • でも店内のどこにGがいるかがよく判らない
  • 出来るだけ専門業者への依頼コストを削減したい

「プロが飲食店に教える完全ゴキブリゼロ(Gゼロ)対策」、今回で4回目となります。

このブログのいいところは、最初から順番に読んでいくと何の虫の知識がなくても取り敢えず、どうすれば最速最短でGがいなくなるのか、少しの努力で業者への依頼コストをどうすれば削減できるのか、がわかることです。

そして現在のところ、「初期診断調査」がいよいよ佳境に、といったところです。
とはいえここからが本格スタート、でもあったりします。
いずれにせよ、今回のお話はこれまでを踏まえてのものとなるので、まだ前回までを見てないよという方は、極力そちらからご覧いただくことを推奨いたします。

では、4回目。
Gがどこに生息しているのか、それを調べるための「トラップ設置」による「捕獲調査」についてお話します。

この記事のレベル
  • 初心者度: 3 out of 5 stars (3 / 5)
  • 重要度 : 3 out of 5 stars (3 / 5)
  • 専門性 : 3 out of 5 stars (3 / 5)

 

執筆者紹介と本日のポイント

まずは、ご挨拶を。

プロフィール
高薙先生(Twitter)

…とまあ、こんなぼくがこの記事を書いてます。

さて。
今回のお話のポイントは、こちらになります。
念頭に置いて、お話をどうぞ読み進めてください。

この記事のポイント
  • 捕獲調査」の目的は、Gというリスクの「見える化」にある
  • 「捕獲調査」の手順は、概ねトラップの「①用意、②設置・回収、③評価」である

それでは、早速ながら本題に入っていくとしましょう。

「G生息レベル」を形にする

一旦、ここでこれまでの「初期診断調査」の流れやその結果について、まとめるとしましょう。

まずはじめの基礎となるお店の「G:現状把握」のためのゴキブリに対する「初期診断調査」は、次の3ステップでした。

「G:現状把握」のための「初期診断調査」とは
  1. ヒアリング(聞き込み調査)
  2. インスペクション(目視調査)
  3. トラップ設置(捕獲調査)
挿画:初期診断調査

これらにはどういった意図や目的があったのか。
あらためてまとめると、実はこのようなものです。

作成画:初期診断調査のまとめ
初期診断調査のまとめ

ちょっと見ていただきたいのは、一番右の、これらの「調査目的」というやつです。

まず最初に行った「ヒアリング」に代わる「G己レビュー」によって出された「G生息レベル」
これによって、あなたのお店のGの生息における進行段階というのが、予測として出されたかと思います。
つまり、おおよそのあなたの店のGというリスクレベルを、ここでは予測したわけです。

そして次に行った「インスペクション」で、現場観察を行い、「Gの巣疑惑ポイント」が洗い出されました。
これによって、あなたのお店で「Gの巣」がどこにあるのか、というのが予測として出されました。
つまり、おおよそあなたの店で、Gというリスクポイントがどこなのかを、ここでは予測したことになります。

…と、現状がここですね。

次。
「初期診断調査」の最後である「トラップ設置」による「捕獲調査」をおこなっていくとしましょう。
これは言ってみれば、これまで予測されてきた「G生息レベル」「Gの巣疑惑」を実証するとともに、数値という実際のかたちとすることです。
つまり、Gというリスクの「見える化」です。

よって、ここでは最終的には「Gリスクレベル」という評価を導き出します。
その後は、リスクレベルに沿って何らかの対策を行ったり、あるいは良好な状況を維持すればいい、ということになります。

おっと。
くどいようですが、すでにこの段階で、Gを「よく見る」という状況のお店さん。
それはもうかなり病状が悪化して、一般人にはとてもじゃないですけど、手に終えません。
悪いことは言わないので、諦めて、一刻も早く専門業者に連絡しましょう。
そして、今後は二度とそうならないように維持するほうが、最終的には安上がりです。
大丈夫、後の記事ではその方法を教えます。

登場人物紹介

「トラップ」で「Gの巣疑惑」を立証せよ

高薙先生
高薙先生
「G生息レベル」や「Gの巣疑惑」を実際のかたちにする。
それが「初期診断調査」の最終目標だ。
そのためにはトラップでの「捕獲調査」が一番てっとり早い。
ゴキブリホイホイで捕まえることで、どれだけGがいるかを知る、みたいな感じですかね。
若大将
若大将
高薙先生
高薙先生
うん、イメージとしては大体、それでいい。
でも、何の考えや基準もなくただ何となくそれをやっても、意味がない。
捕獲と同時に「Gリスクレベル」を、今度はここで実際の数値に変えていく。
「最速最短」でGをなくす極意は、こうした徹底的な「合理化」にこそあるんだ。

はい、いよいよ「初期診断調査」、ここがクライマックスです。
と同時に、今後Gとおさらばするための重要なポイントも、ここで覚えることになります。

これから4回にわけて、Gの生息状況を把握するための「初期診断調査」のまとめであう、「トラップ設置」による「捕獲調査」について解説します。

まず1回目は、基礎的なことから。
「トラップ」とは何か、からお話しましょう。
「トラップ」というのは、「粘着トラップ」のことで、つまりはGなどの虫を捕まえるための粘着状の機器のことです。
その代表例が、いわゆる「ゴキブリホイホイ」です。

じゃあ、ゴキブリホイホイがあればいいのか。
まあ、それでもいいのですが、出来ればこのトラップはその多くの場合が、複数必要になります。
何故ならば、あなたのお店の「Gの巣疑惑ポイント」は幾つありましたか?
それは一つじゃないですよね。
つまりトラップは、その「Gの巣疑惑ポイント」のぶんだけ必要になります。

では、このトラップをどうして仕掛けなくてはいけないのか。
その目的は、先の「G生息レベル」という予測や、「Gの巣疑惑ポイント」におけるその疑惑が果たして本当なのか、そうじゃないかを立証することだからです。

「Gの巣疑惑ポイント」の近くにトラップを設置する。
そして、そこにGが複数引っかかれば、そこにはGの巣があることになります。
逆に、Gがほとんど引っかからなかったら、その疑惑は単なる疑惑に過ぎず、少なくとも現状では安心出来ることになります。

「えー、G、捕まえるのー?」

あるいはもしかしたら、そう思うお店の方がいるかもしれません。
でも、逆にこう思いませんか。
それを放置して増えてしまうGというリスクを野放しでいつ出会うか判らないという状況よりも、とっとと捕まえて、少しでも早くおさらばしたほうがよくないですか?と。
少なくとも、そのほうがお店の経営リスクは間違いなく下がります。

食ネコ
食ネコ
こういうG調査トラップは専用のものがネット上で売ってるにゃ。
次回にそのオススメを紹介するから、少しだけ待って欲しいんだにゃ。
参照画:捕獲調査

「捕獲調査」は専門業者への依頼コスト削減にもなる

と同時に、これは言ってみれば、専門業者にお金を払ってする依頼の必要性をどこまで押さえられるか、の線引にもなるでしょう。

さすがにごっそり捕まってしまうのであれば、早々にお願いしたほうがかえって安くすむでしょう。
でも、そこまででもないのに、わざわざお金を今すぐ払ってお願いする必要が、もしかしたらないかもしれません。

それらの判断は、何もない状況ではジャッジ出来ません。
ですから、それをかたちにする、という意味でもこの「捕獲調査」というのは、かなり有効なのです。

このことは、今後においても同様のことが言えるでしょう。

これはもう少し先に改めて詳しく解説しますが、定期的にこの「捕獲調査」を行うことで、Gの「いる・いない」が実数として把握出来ることになります。
それさえ出来てしまえば、Gがいないにも関わらず専門業者を依頼する必要がなくなります。

そして、何よりも。
一番重要なのは、この「捕獲調査」は、実はあなたのお店のGリスクの「見える化」そのものだということです。

ぼくらプロですら、この「捕獲調査」はGの生息状況データを得るための最大の手段です。
そのためには、この「捕獲調査」は外せません。
そのくらいに、「捕獲調査」は重要なのです。

作成画:リスクの「見える化」
リスクの「見える化」

「捕獲調査」の流れ

若大将
若大将
成る程、「捕獲調査」の重要性は理解できました。
でも実際にその「捕獲調査」ってどういうふうにやるんですか?
いい質問だね。
まず前回でメモした「Gの巣疑惑ポイント」リストはあるかい?
それがここで生きるんだ。
高薙先生
高薙先生

「捕獲調査」は、準備するトラップや、その設置・回収期間、そしてそれを診断評価する…と幾つかの手順があります。
この「初期診断調査」でも一番重要な、そして一番本格的な作業となりますので、最初にその流れをつかんでおくべきでしょう。

「捕獲調査」の主な手順はこのとおりです。

「捕獲調査」の流れ
  1. トラップ設置箇所とトラップ設置数を決める
  2. トラップを購入・用意する
  3. 「Gの巣疑惑ポイント」にトラップを設置する
  4. 設置期間後(1週間後)に回収する
  5. G捕獲状況を評価する
  6. 初期診断結果をまとめ、事後の対策を立てる

どうですか?
意外と手間がかかるんです。
でもそのぶんだけ正確な状況把握が出来て、だからこそ最速最短でGをいなくさせることが出来る、というわけです。

参照画:最速最短でGをなくせ!

「トラップ」はダイエットの「体重計」だ

どうしてトラップによる「捕獲調査」が必要なのか。
ズバリ、それはGという経営リスクの「見える化」です。

…と答えるよりも、こう答えたほうが伝わりやすいかもしれませんね。

例えば、ダイエットでもそうですが、「なんとなくやる」では、効果がわかりません。
あなたは「やせたい」と思ったらどうしますか?
まずは「体重計」を用意しませんか?
そしてその体重計に乗って、自分の体重を測りませんか?
そのうえで、食事制限や運動やらを行って、その後でまた体重計に乗って、そこでもし体重が減っていたらその段階で「やせた!」と思うのではないですか?

G対策において、この「初期診断調査」こそが、まさにそれです。
そしてこの「トラップ」というものが、ダイエットにおける「体重計」なのです。

ダイエットでは、体重計なしに「やせる」「やせない」を評価できないと理解できますよね。
何故なら、「体重計」によって出された「体重」とは数値だからです。「見える化」だからです。
「やせた」とは目で見てなんとなく思うけれど、でもそれがどのくらいで本当なのかがよくわからない。
だからこそ、「体重計」で何キロ減った、と数値として測定するわけですよね。

ならばG対策も同様で、このトラップなしにGが「いる」「いない」を評価できないのです。
これがリスクに対する数値化、「見える」化だ、というわけです。

食ネコ
食ネコ
少し先の話になるけれど、「GDCA」の「C:Check」は、このトラップによる「捕獲調査」を定期的に行うことでGの「いる・いない」を評価することなんだにゃ。
このことを「モニタリング」と呼ぶにゃん。
参照画:体重計はダイエットを「数値化」する

まとめ

今回は「G:現状把握」におけるいよいよのクライマックス、「トラップでの現状評価」のための「捕獲調査」について、まずはその調査の重要性や流れについてお話しました。

まとめると、この「捕獲調査」の流れは次のようになります。

「捕獲調査」の流れ
  1. トラップ設置箇所とトラップ設置数を決める
  2. トラップを購入・用意する
  3. 「Gの巣疑惑ポイント」にトラップを設置する
  4. 設置期間後(1週間後)に回収する
  5. G捕獲状況を評価する
  6. 初期診断結果をまとめ、事後の対策を立てる

…とまあ、細かく区切るとこういう手順なのですが、おおまかに言うのであれば。
トラップの「①用意、②設置・回収、③評価」、となります。
これらを以降、順に一つずつ解説していくことにしましょう。

さあ、次回からは、いよいよ調査の実践編。
まずは「①用意」ということで、おすすめのトラップ紹介や、その設置方法などについてお話を進めたいと思います。
それでは。